プロ野球・阪神タイガースが昨年、優勝を逃した後、既に発注していた優勝記念グッズ代金のうち約1億1100万円を不当に減額したとして、公正取引委員会が25日、下請法違反で阪神百貨店の運営会社「阪急阪神百貨店」(大阪市北区)に再発防止などを勧告した。
公取委によると、同社は昨年7月ごろ、阪神がセ・リーグの首位を独走していたため、グッズの製造を埼玉、大阪、兵庫各府県の11業者に依頼した。しかし、最大で13ゲーム差を付けられていた巨人が逆転優勝。その後、11月に代金の一部を業者に払った。
1業者当たり約140万−2300万円を減額していたが、公取委の調査を受け、12月に残りも払ったという。
記念グッズはタオルやTシャツ、携帯ストラップなど。百貨店、業者とも優勝を確信していたといい、逆転された際の代金支払いについての契約は交わしていなかった。阪急阪神百貨店は「処分を厳粛に受け止める」とコメントした。