札幌・中央署などは25日、札幌市中央区の女性(23)を雇用する際に損害賠償の額をあらかじめ決めた契約を結び、それをもとに現金60万円を脅し取ったとして、労働基準法(賠償予定の禁止)違反と恐喝の疑いで同市中央区南7条西、風俗店経営朝日豊貴容疑者(29)を逮捕した。中央署によると、賠償予定の禁止条項の適用は全国初。
調べでは、朝日容疑者は昨年3月、経営するデリバリーヘルス店に女性を雇う際に「不正行為があれば支給予定額の5倍を損害賠償として徴収する」との契約をした疑い。昨年12月には「店を通さずに客を取ったから、200万円賠償しろ」と言って現金60万円を脅し取った疑い。
賠償予定の禁止条項は損害額以上の賠償請求を防ぐため、あらかじめ賠償額を決めた契約を結ぶことを使用者に禁じている。同様の被害の相談は増えているという。