ブログで市議の「不人気投票」を行い不信任決議を受けた鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(49)が25日までに、市のホームページ(HP)で、消防を除く全市職員約270人の給与明細を1円単位まで公開した。
市長は自身のブログにも、このHPへのリンクを掲載し「年収700万円以上の職員が54%もいる。市の将来は人件費を適正化できるかどうかにかかっている」と主張。一方、職員からは「説明もなく唐突すぎる」と不満の声も上がっている。
市総務課によると、市長から公開を打診され、市の個人情報保護条例に抵触する恐れがあると伝えたが、市長が独断で掲載。総務省は「ここまで詳細に公表するのは聞いたことがない。市の独自の判断だったのだろう」としている。
竹原市長はHPに、2007年度の職員の給与や諸手当、時間外勤務などの額を表にして掲載。市長、副市長ら4人については役職を明記し、それ以外の職員は匿名にした。また08年度の見込み額を含む過去3年度分の退職手当も掲載した。
竹原市長は不信任決議を受け市議会を解散、出直し市議選が3月22日に実施される。