濃霧時に自動操縦で誘導する高度計器着陸施設「CAT—IIIa」が昨年6月に設けられた広島空港(三原市)で24日、濃霧による視界不良で全日空機2機の到着が約40分間遅れた。「CAT—IIIa」の資格のないパイロットが操縦していたのが原因だった。
遅れは午後1時40分到着予定の東京発677便が38分、同45分予定の仙台発801便が37分。折り返し便も42、53分遅れ、約530人に影響が出た。
全日空によると、広島空港の霧は昼すぎには晴れることが多く、資格のないパイロットでも支障はないと判断した。しかし、24日は晴れるのが予想以上に遅かったという。
有資格パイロットはまだ全体の7割程度。広島県は、有資格者だけで運航するよう求めているが、資格を得るには一定の訓練も必要で実現はまだ難しい状況となっている。