映画界の巨匠・黒沢明監督の生誕100周年を記念し、5月から世界を巡回する記念イベントの国内開催地の一つに宮島(廿日市市)が決まった。黒沢プロダクションなどでつくるAK100プロジェクト実行委員会(黒沢久雄委員長)が23日発表した。生前の未完成作品で厳島神社能舞台が撮影されていた縁。宮島開催は2010年7月ごろを予定する。
イベントはローマ、ワルシャワ、モナコ、香港など海外7都市以上で開催。国内では宮島をスタートに、監督ゆかりの地の佐賀県伊万里市や山梨県北杜市などに続くという。
監督が生前取り組んだ未完成映画「現代の能」には宮島の能舞台が撮影されており、監督も重要視していたという。このため、実行委が廿日市市に宮島での開催を申し出た。
千畳閣で映画「乱」などで使った衣装や小物、台本、絵コンテなどを展示するほか、厳島神社能舞台での能の公演や作品の上映会なども企画。近く宮島観光協会や観光業者などで地元実行委を立ち上げる。