広島市民球場(広島市中区)2階のレストランが、27日に閉店する。広島東洋カープ直営で、球場が開設した1957年から営業。赤ヘルナインが親しみ、一般客にも愛された味は、球場とともに52年の歴史に幕を下ろす。
カープの歴代タイトル受賞選手をたたえるパネルや、歌手の奥田民生さんが2004年の市民球場ライブで使った「カープ坊やギター」を飾った店内は、半世紀を歩んだ味わいを醸し出す。
調理場は選手の食事も手掛け、ナインが来店することもあった。OBで野球評論家の山本一義さん(70)は「ステーキ肉や大盛りのカレーライスの味は忘れられない」と新人時代を懐かしむ。
3月にオープン戦4試合を残すが、スタッフは新広島市民球場(南区)への引っ越し準備に取りかかる。新球場では、直営店の一般向け営業はなくなる。
【写真説明】間もなく半世紀あまりの営業を終える、広島市民球場2階のレストラン