爆心地の復元を進めている広島市中区のナック映像センター(田辺雅章社長)が、文部科学省の委嘱を受けて開発した中学生向け教材DVD「広島の伝統文化 復元と継承」が完成した。市教委や教育の研究者と連携。世界遺産の原爆ドーム(中区)付近が江戸時代や中世にはどんな姿だったかもコンピューターグラフィックス(CG)画像で再現した。
全編は計77分。「広島の今昔」「伝統芸能の継承」など7つの項目から選んで再生できる仕組みで、古い写真やインタビューなどを収録する。「歴史をさかのぼる」の項目ではドーム一帯の今昔を紹介。元安川沿いに江戸時代は蔵屋敷があり、今も残る雁木(がんき)を使っていたことや、中世はアシが茂る湿地帯だったことが分かる。