【ソウル=浅野好春】朝鮮中央通信によると、北朝鮮の「朝鮮宇宙空間技術委員会」報道官は24日、人工衛星の実験通信衛星「光明星2号」を運搬ロケット「銀河2号」で打ち上げるための準備を本格的に進めているとの談話を発表した。
北朝鮮北東部の日本海沿岸にある咸鏡北道花台(ファデ)郡の「東海衛星発射場」で準備作業を進めているとしており、長距離弾道ミサイル「テポドン2号」(射程4300〜6000キロ)か、その改良型(同1万キロ以上と推定)を近く発射することが確実となった。
談話は具体的な発射日時について触れていないが、実際に発射に踏み切れば、日米韓など国際社会の強い反発を招くのは必至だ。
北朝鮮は2月16日にも、朝鮮中央通信の記事を通じて弾道ミサイル発射を「予告」していた。今回の談話は、ミサイルではなく改めて「人工衛星」発射だと強弁する目的とみられる。
談話が明らかにした「東海衛星発射場」は、花台郡舞水端里(ムスダンリ)にあるミサイル発射基地を指す。北朝鮮は1998年8月31日に中距離弾道ミサイル「テポドン1号」(射程2200キロ)を発射した際にも同基地を使用した。