自衛隊のイラク派遣は憲法違反として、岡山県の住民四十人が違憲確認や一人一万円の慰謝料を国に求めた訴訟の判決で、岡山地裁(
訴状によると、住民らは、戦闘が続くイラクへの自衛隊派遣は戦争への参加で、戦争放棄を定めた憲法九条や自衛隊法などに違反すると主張。日本人がテロの標的となる危険性が増すなど、国民の「平和的生存権」を侵害したと主張している。
原告団によると、同種訴訟は岡山を含め全国十一地裁で提訴。原告側全面敗訴が続いたが、名古屋高裁は昨年四月、原告の請求を棄却した上で航空自衛隊の空輸活動は憲法九条に違反すると初判断。勝訴の国は上告できず判決は確定した。
昨年十二月の空自の帰還を受け、札幌、福岡両高裁で係争中だった訴訟の原告らは控訴を取り下げた。岡山地裁だけが係争中だった。