青梅市のスーパーで昨年7月、女性店員が刺され、けがをした事件で、殺人未遂と銃刀法違反の罪に問われた同市野上町、元会社員大越粒巧(りゅうた)被告(22)の初公判が23日、地裁八王子支部(原田保孝裁判長)であった。
大越被告は起訴事実を認め、検察側は「他人の命への尊重がみじんも感じられない」として懲役12年を求刑した。一方、弁護側は、大越被告が犯行時、妄想・幻覚などで心神喪失か心神耗弱の状態だったとして、寛大な処分を求めた。
検察側の冒頭陳述によると、大越被告は同市内の害虫駆除会社に勤めていたが、社長から小言を言われ続けたことに嫌気がさし、社長を殺そうとしたが、すきを見せないことから断念。「誰でもいいから人を殺せば、警察に逮捕されるから、社長から逃れられる。事件が報道されれば、会社の評判が落ち、社長が苦しむ」と思い、殺害対象を探したとしている。
起訴状などによると、大越被告は昨年7月15日午後11時25分頃、同市河辺町のスーパー「西友」河辺店地下1階食品売り場で、勤務を終え、買い物中の50歳代の女性パート店員の腹や胸などをバタフライナイフで突き刺し、約2週間のけがを負わせた、とされる。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20090224-OYT8T00008.htm