本土復帰前の沖縄特派員だったジャーナリスト筑紫哲也さんのお別れ会が24日、那覇市内で開かれた。取材活動を共にした元地元紙記者や沖縄民謡歌手らが、会場に詰め掛けた市民ら約2000人の前で思い出を語り合った。
筑紫さんは1959年、朝日新聞社に入社。68年に沖縄特派員となり約2年間勤務した。元琉球新報記者の野里洋さんは「米軍統治下の沖縄を取材したことが、彼のジャーナリストとしての出発点だったと思う」と振り返った。
キャスターを務めたTBS系の「筑紫哲也NEWS23」の映像がスクリーンに映し出され、民謡歌手の大工哲弘さんが復帰前の歌「沖縄を返せ」を熱唱すると、立ち見も出た会場から手拍子が起きた。
当時、長女と3人で沖縄で暮らした筑紫さんの妻房子さんは壇上で「沖縄が大好きで、年を取ったら住みたいと若いころから語り合っていた。実現はしなかったがどんなに今日の会を喜んでいるか」と声を震わせた。
(2009年2月24日21時30分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090224-OHT1T00249.htm