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2009年02月24日(火) 22時21分

イタリアが原発建設へ前進 フランスと協力協定署名東京新聞

 【ローマ24日共同】イタリアのベルルスコーニ首相とフランスのサルコジ大統領は24日、ローマで会談し、イタリアでの原子力発電所建設に向けた協力協定に署名した。国民投票で脱原発政策をとっていたイタリアが原発大国フランスの協力を得て、原発建設に踏み出す。

 欧州では最近、スウェーデンが脱原発政策を放棄、既存原発の建て替えを表明するなど、温暖化対策やエネルギー源多様化の狙いから原発を再評価する動きが広がっている。

 協定によると、フランスの電力大手フランス電力公社(EDF)とイタリアの電力大手ENELが合弁会社を設立。この合弁会社が2013年までにイタリア国内で新規原発建設に着手する。20年までに最初の原発を稼働させ、最終的に4カ所に原発を建設する。

 イタリアでは旧ソ連のチェルノブイリ原発事故を受け1987年、国民投票で原発廃止を決定。その後、フランスやスイスから電力を輸入していたが、費用負担や供給の不安定さなどの問題が指摘され、昨年発足したベルルスコーニ政権は原発再開を目指す意向を表明していた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022401000988.html