百十四銀行九条支店(大阪市西区)が約10億円を不動産会社などのグループ4社に不正融資したとされる事件で、うち6億円はグループ側が出した手形を割り引く形で融資されていたことが24日、同行の調査で分かった。
大阪府警捜査4課は既に同店元支店長(54)=同日付で懲戒解雇=から事情を聴いており、引き続き融資の詳しい実態や経緯を調べる。
同課は24日午後も、グループの不動産会社「ダイキハウジング」(同区)などの家宅捜索を続行した。捜索対象は20数カ所で、帳簿など関係書類を押収した。
調べや同行によると、元支店長や当時の担当者(37)=同=は2007年8月31日−08年1月23日にかけ、支店長の決裁権限を越えて元指定暴力団山口組系組員が実質経営者とみられる同グループに計約10億円を融資。
このうち9億4900万円を焦げ付かせて同行に損害を与えた疑いが持たれている。