住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)への不参加を続けている東京都国立市の関口博市長は24日、参加するよう是正要求されたことについて、個人情報保護などを理由に挙げ、当面は方針を変えないと表明した。
関口市長は記者会見で「市民の安全、安心を守るのが第一という考えは変わらない」と述べ、個人情報の漏えい対策などが依然として不十分だとの考えを示した。
地方自治法では、要求に不服があれば自治紛争処理委員による審査を総務相に申し立てることができるが「委員は総務省が人選するため、結果は分かっている」として、検討していないとした。
国が同法に基づき都道府県に是正指示権を発動した初のケースで、都が16日に同市幹部を呼び、是正を要求した。
総務省によると24日現在、住基ネットに参加していないのは、国立市と福島県矢祭町。