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2009年02月24日(火) 18時08分

伊藤氏「全く後悔していない」 名古屋市長選不出馬、党へ配慮東京新聞

 「民主党が2人のどちらにするか、討論できたことは良かったと思う。でも、これ以上、モノを決められない党という印象を受けるのは良くない」。4月の名古屋市長選で、24日午後に出馬断念を明らかにした伊藤邦彦弁護士(55)は、党への配慮を口にした。

 伊藤氏は、民主市議団が全会一致で擁立を決めたのを受け、1月中旬に出馬を表明。しかしもう1人、出馬表明した河村たかし衆院議員(60)=愛知1区=との一本化を、党県連や本部が調整できぬまま、1カ月以上もたなざらしに。結局、業を煮やした伊藤氏が自ら降りた形となった。

 伊藤氏は、来るべき選挙戦に備え、新調したというグレーのスーツで会見に臨んだ。「いろいろ勉強させてもらった。全く後悔はしていない」とさばさばした表情。推薦を争った河村氏に対しては「政策を(党と)すり合わせて、できる政策を実行していただきたい」と述べた。

 伊藤氏は同日午前、民主市議団の佐橋典一団長や奥村文洋選対本部長らと面談し、断念の意思を伝えた。市議の1人は「楽しかった、ありがとうと言われて、どう返事して良いか、正直、困った」と戸惑いを見せた。別の市議は「(伊藤氏を推薦するという)地元の意向が通らないなんて間違っている。伊藤氏が降りたから、じゃあ河村氏でというやり方も許せない」と憤りを抑えきれなかった。

(中日新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022490180447.html