中央省庁の官僚の天下り問題で、専務理事以上の首脳ポストに同一省庁の出身者が五代以上続いている公益法人や独立行政法人、特殊法人などが計九十四団体、百三ポストに上ることが二十四日、分かった。
総務省が同日の民主党「渡り」調査チーム会合に提出した資料で判明したもので、五代以上にわたって会長、理事長、専務理事のトップ三人全員が天下りで占められている団体も二つあった。
民主党は、補助金などを通じて各省庁が所管するこれらの団体に、官僚OBが再就職を繰り返す「渡り」の実態があらためて明らかになったとして、国会での追及を強める方針だ。
ポスト数で見ると、最多の厚生労働省が二十六団体、二十六ポスト。防衛省の十二団体、十七ポスト、国土交通省の十団体、十ポスト、外務省の八団体、十ポストと続いている。
会長以下「トップ3」がすべてが天下りだったのは、外務省の財団法人外務精励会と、防衛省の財団法人水交会。
総務省が六日に民主党に提示した資料では、会長と理事長の二ポストで同一省庁の出身者の天下りが五代以上続くのは六十四団体(六十九ポスト)だったが、民主党の要求に応じて専務理事を加え、あらためて精査した。