1967年に発売され「幻の名車」と呼ばれたマツダコスモスポーツの廃車を、岐阜県中津川市の名車愛好家が、エンジン部品を自ら加工するなどして復元した。横浜市で28、3月1日に開かれる昭和の名車を集めたモーターショーに出品される。
愛好家は、プレス金型設計・製作工場を経営する後藤栄一さん(69)。コスモスポーツは、小型で高出力、静粛性に富むロータリーエンジンを搭載したスポーツカーで、性能の高さと美しいデザインを持つが、1176台しか販売されず、伝説的名車ともいわれる。後藤さんは昨年1月、約120万円で廃車となった同車を購入。前橋市の自動車修理会社に復元を依頼したところ、「エンジンの部品を加工してほしい」と逆注文。本業の技術を生かし、仕事の傍ら半年かけてエンジンの各部品を仕上げた。
「公表されているデータ通りではうまくいかず、独自に部品計算し、工夫を加えて造り上げた。自分もぜひ乗って走ってみたい」と後藤さん。横浜市では日本の名車の1台として、同市西区のパシフィコ横浜で開催の「Nostalgic 2Days 昭和の自動車ショウ」で展示される。
(中日新聞)