記事登録
2009年02月24日(火) 10時43分

組事務所が駐在所に変身 “暴力団仕様”住宅を改修東京新聞

 福岡県筑紫野市にある指定暴力団道仁会系組事務所だった住宅が今春、県警の駐在所に生まれ変わる。警察と連携した住民らの追放運動で組が撤退、市が買い取った土地と建物を活用してもらう予定で、「暴力団追放運動のシンボル」として注目されそうだ。

 駐在所になるのは、筑紫野市山口の県道沿いにある木造2階建て住宅。組事務所として使われていることが2007年春に分かり、市を中心に住民らが署名活動などを展開。県警も組員らへの取り締まりを強めた結果、同年12月に完全退去となった。

 土地と建物は暴力団と無関係の男性が所有しており、市は再び暴力団の手に渡らないよう計約1450万円で購入。県道を挟んで斜め向かいにある築27年の駐在所をこの住宅に移転するよう県警に要望し、入居の方針が決まった。

 住宅は、ドアや窓が防弾用とみられる板で補強され、庭を有刺鉄線付きのブロック塀が囲むなど“暴力団仕様”となっており、市が改修する。

 署員らと一緒に住宅を視察し、内部の様子や白バイの駐輪場所などを見て回った筑紫野署の白石幸一署長は「駐在所として十分な建物。組事務所が駐在所になるとは痛快だ」と話した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022401000057.html