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2009年02月24日(火) 09時01分

イネの開花時期の違い突き止める 決め手はホルモンの量東京新聞

 イネの品種によって早かったり遅かったりする開花時期は、特定のホルモン量の違いで決まることを、奈良先端科学技術大学院大の島本功教授(植物分子遺伝学)らのチームが突き止め、米科学アカデミー紀要電子版に24日発表した。

 イネは世界各地の気候に適応して異なる時期に開花するが、詳しい仕組みは不明だった。島本教授は「開花時期をコントロールしてコメの収穫量を高めることができるかもしれない」と話している。

 ホルモンは島本教授らが2007年に発見した開花のスイッチ役「フロリゲン」。チームは世界64品種を調べ、つくられるホルモン量が多い品種は少ない品種より最大で100日以上早く花をつけることを突き止めた。Hd1という遺伝子がホルモン量を調節していることも発見した。

 島本教授は「イネの栽培が約8000年前に始まってから、それぞれの環境に応じて遺伝子が変化したのだろう」とみている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022401000079.html