青森県弘前市のリンゴ加工販売会社「青森県果工」(現オノフーズ)がリンゴ果汁の産地などを偽装表示した事件で、青森県警は23日、詐欺と不正競争防止法違反の疑いで、佐々木隆夫前社長らを近く逮捕する方針を固めた。
県警によると、佐々木前社長らは、中国から輸入したリンゴ濃縮果汁を原料とした飲料を「青森県産」と偽るなどして表示。取引先に販売して、少なくとも代金数千万円をだまし取るなどした疑いが持たれている。
佐々木前社長は、これまでの共同通信の取材に対し「わたしが偽装の指示を出した。経営の最高責任者として責任を取らないといけない」と話している。
県警は昨年8月、同社などを捜索し、資料を押収。前社長らから任意で事情を聴き、偽装の経緯などを調べていた。
青森県果工は1940年の創業。事件を受けて昨年12月に社名を「オノフーズ」に変更した。
偽装は農林水産省への情報提供で発覚。青森県が調査を進めて昨年8月、日本農林規格(JAS)法に基づき、青森県果工に業務改善を指示した。