甘利明行政改革担当相は24日午前の記者会見で、2009年度予算成立後に与謝野馨財務相の3閣僚兼任を解消するのに合わせて大幅な内閣改造を行い、政権浮揚を図るべきだとの考えを示した。現職閣僚が内閣改造を事実上求めるのは異例で、政府、与党幹部からは踏み込んだ発言をいさめる声も上がった。
甘利氏は「『ミニ改造』の規模を大胆なものにするのは1つの選択肢。人心一新でいろんな人材を配することでもう一度内閣が注視されることにつながる」と強調。麻生太郎首相は既に、09年度予算と関連法成立後に与謝野氏の兼任を見直す考えを示唆しており、それに合わせた大幅改造が望ましいとした発言だ。
これに対し、河村建夫官房長官は記者会見で「(改造は)首相がどう判断するかに尽きる」と指摘。自民党の細田博之幹事長も会見で「あくまで首相が考えることだ」と、静観すべきだとの姿勢を示した。
公明党幹部は、当面は、予算早期成立に集中すべきだとの立場から「何を言っているのか。政局的な動きは凍結すべきだ」と不快感を表明した。