都道府県の2009年度の一般会計当初予算案が24日出そろった。共同通信社の集計によると、知事選などで骨格予算となる千葉と山形を含め、急激な景気後退に伴って地方法人2税(事業税と住民税)を中心に全都道府県の税収見込みが08年度当初より減少。このうち38都道府県は、それぞれ比較可能なデータがある範囲で減収額が過去最大となった。
一方で、28府県は雇用対策をはじめ地域経済を下支えするため、歳出規模を拡大。不足する財源を穴埋めする目的で発行される、臨時財政対策債などの地方債は全都道府県の総額で08年度当初に比べ25%増の7兆3700億円に達する。借金が一段と増える形となり、今後、厳しい財政運営を迫られそうだ。
都道府県税の柱である法人2税は、東京などへの集中を是正するため事業税の一部が国税に振り替えられた影響もあり、全都道府県で08年度当初より23−65%縮小。税収全体では、業績が悪化しているトヨタ自動車の本社がある愛知の29%減を筆頭に、7県が20%を超す落ち込みとなる。
(共同)