高島屋は24日、2012年に中国・上海市に出店すると発表した。市場が縮小する日本国内での事業拡大が難しいため、需要増が見込める中国での事業を強化する方針だ。日本の百貨店の中国進出は、三越伊勢丹ホールディングス傘下の伊勢丹に続き2社目。
現地のデベロッパーが上海市の高級住宅街「古北新区」に開業する複合ビルに入居する。売り場面積は約4万平方メートルで、地下1階−地上7階に食品から高級衣料品まで幅広い商品を展開する。
高島屋は既に出店に向け現地法人を設立する手続きに入っている。投資額は約40億円で、10年以内に回収することを目指す。
記者会見した水野英史常務は「国内での成長戦略には一定の限界がある。海外ではシンガポールでの成功スキームを生かすことができる」と出店の意義を強調。その上で、中国国内のほかの地域やベトナムへの出店にも意欲を示した。
高島屋の海外での本格的な店舗は、台湾、シンガポールに次ぎ3カ国・地域目になる。