日銀は24日、政策金利の据え置きを決めた1月21、22日の金融政策決定会合の議事要旨を公表した。先行きの金融政策運営について、数人の政策委員が「企業が実際に資金調達する長めの資金の金利への働き掛けも重要」と言及していたことが分かった。
日銀は2月18、19日に開いた決定会合で、翌日物金利に利下げ余地がほぼなくなる中、期間3カ月の資金を金融機関に低利で供給することで長めの金利の低下を促すことを決定。約1カ月前には内部で議論が始まっていたことが明らかになった。
1月の会合では、残存期間1年以内の社債の購入を検討することなども決めた。数人の委員は、金融商品の買い入れによる損失発生で納税者負担が生じる可能性があることなどを挙げて「財政政策の領域に接近するもの」と述べ、異例の措置であることを強調した。
また、日銀の決算で損失が発生した場合の処理や自己資本の確保について「政府の理解を求めることが重要」との認識を示す委員もいた。