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2009年02月24日(火) 20時13分

北朝鮮、対米交渉に先手 体制固めも東京新聞

 【北京24日共同】北朝鮮は24日の談話で表明した実験用通信衛星「光明星2号」の発射計画について、宇宙開発が目的としたが、実際には長距離弾道ミサイル「テポドン2号」とみられる運搬手段の発射能力を誇示、オバマ米政権との交渉に先手を打つとともに、国内体制の強化を狙っているとみられる。

 特に、クリントン米国務長官の日中韓などへの歴訪が終了した直後に、今回の談話を発表したことは、米国に対して直接協議に早期に取り組むよう迫るメッセージの側面がありそうだ。「米朝協議の継続中は長距離ミサイル発射を留保する」と合意したこともあるクリントン政権時代の米朝ミサイル協議を念頭に、6カ国協議よりもオバマ政権との直接協議を先行して進めようとの思惑がある可能性がある。

 発射に向けた動きは、3月8日実施の最高人民会議第12期代議員選挙にも連動しているようだ。談話は発射時期を明示しなかったが、同選挙を受け4月上旬までに開催されるとみられる第12期第1回会議前に発射するとの見方がある。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022401000830.html