【カイロ23日共同】イラク戦争でバグダッドが陥落した直後の2003年4月に多数の収蔵品が略奪されたイラク国立博物館が23日、約6年ぶりに再開した。マリキ首相は同日の式典で「国際的に最先端の博物館にしたい」と意気込みを語った。
フランス公共ラジオによると、博物館からは約1万5000点の像などが奪われた。これまでにイラク国内や世界各地で見つかった約6000点がイラクに返還された。博物館では古代アッシリアのサルゴン2世の宮殿で見つかった巨大な石板などが展示される。
ただ、当面は大学関係者や一部観光客らに公開を限定する方針。
旧フセイン政権崩壊時には同博物館やイラク各地の古代遺跡で密売目的の略奪が横行。略奪を防げなかった駐留米軍は国際社会で強く批判された。