警部補が収賄村長に捜査情報漏えい容疑、奈良県警が事情聞く（読売新聞）

2009年02月24日(火) 20時27分

　奈良県天川(てんかわ)村発注の公共工事を巡る贈収賄事件に絡んで、県警組織犯罪対策１課の警部補（５３）が、当時村長だった車谷重高被告（５１）（加重収賄罪などで起訴）に、事前に捜査情報を漏らしていた疑いが強まったとして、県警は２４日、警部補から地方公務員法（守秘義務）違反容疑で事情を聞いている。

　県警は、どのような情報を漏らしたかなどを追及している。

　捜査関係者によると、車谷被告が「逮捕前に、この警部補から、情報を教えてもらった」と供述し、携帯電話の着信履歴などから、警部補と連絡を取っていたことが確認されたという。警部補は、直接、この贈収賄事件を担当しておらず、他の捜査員から情報を聞いて伝えたとみられる。

　車谷被告と警部補は、数年前から知り合いという。

　車谷被告は昨年１２月、同村発注の簡易水道工事で、受注した業者から見返りにわいろを受け取ったとして、収賄容疑で県警捜査２課などに逮捕され、奈良地検が加重収賄罪で起訴。別の公共工事でも不正があったとして、２度逮捕され、同地検が加重収賄、官製談合防止法違反などの罪で起訴している。