高知県香南市の県立のいち動物公園の人気者で、オスと思われていたマレーグマ・ハッピイ(2歳4か月)が、メスだったことが判明した。
来月下旬に、札幌市の円山動物園へ「婿入り」することが決まっていたが、一転、「嫁入り」となった。
マレーグマは東南アジアの熱帯雨林に住み、長く鋭いつめで木登りをし、胸の部分の黄色い毛が特徴だ。
ハッピイは2006年10月、ワンピイ(オス、14歳)とタオチイ(メス、同)の「四男」として誕生した。無邪気に遊んだり、木の上に登ってジュースを飲んだりする姿が人気を集めた。昨年11月には、メスしかいない円山動物園への「婿入り」が決まっていた。
ところが、あおむけになって寝ころんでいたハッピイを、笠木靖(きよし)飼育員が写真撮影していたところ、「何かおかしい」と気づき、写真を拡大してメスであることを確認した。ハッピイが幼い頃の担当者がオスと勘違いし、以来、ほかの飼育員もオスだと思い込んでいたという。
円山動物園もメスとの連絡に驚いていたが、現在いるメスが高齢で、「若返りのため」として“破談”にはならなかった。
ハッピイの体重は推定60キロで、母タオチイより一回り大きいが、今でもお乳を飲む姿が見られるという。笠木飼育員は「野生では2年で親離れをする。札幌でも人気者になって、自分の家族をつくってほしい」と話している。
ハッピイは3月24日、のいち動物公園を出発する。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090224-OYT1T00590.htm