記事登録
2009年02月23日(月) 16時51分

野党反対、7人白紙に 国会同意人事で参院中国新聞

 政府が提示した八機関十六人の国会同意人事案は二十三日午後、参院本会議で採決され、人事院人事官一人と再就職等監視委員会委員長・委員の五人全員、中央社会保険医療協議会(中医協)の委員三人中一人の計三機関七人が民主党など野党の反対で不同意となった。

 衆院は二十日、自民、公明両党などの賛成で十六人全員に同意したが、国会同意人事には衆院の優越規定がないため、参院の不同意により七ポストは白紙に戻る。

 国家公務員の再就職あっせんを調査、承認する委員会は昨年末、内閣府に設置されたが、天下り全廃を目指す民主党は制度自体に反対。不同意は昨年の六月、十一月に続き三回目で、委員長と委員全員の空席が続く。

 民主党などは、人事官に産経新聞社東京本社編集局特別記者の千野境子ちの・けいこ氏を新任する案に関し「三人のうち一人が報道機関出身者の指定席になっている」と指摘。中医協委員に首都大学東京の前田雅英まえだ・まさひで都市教養学部長を再任する案には「医療関係者を萎縮いしゅくさせる発言が目立つ」としている。

 NHK経営委員会委員の三人と中医協委員の残る二人、総合科学技術会議議員、公正取引委員会委員、預金保険機構監事、運輸審議会委員各一人の計九人は、与党と民主党などの賛成で同意した。政府は近く正式に任命する。共産党はNHK経営委員会委員のうち一人についても反対した。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902230212.html