2009年度予算が年度内に成立する公算が大きくなった。予算案を27日までに衆院本会議で採決する方針の与党に対し、民主党も月内の衆院通過を容認する構えを見せているためだ。
予算案は憲法の規定で、参院に送られてから30日たてば自然成立するため、月内に衆院を通過すれば年度内の成立は確定する。
衆院予算委員会では中川昭一前財務・金融相の辞任問題を巡る混乱で予算案審議が遅れていたが、中川氏の辞任後、与野党は23〜25日に与謝野財務・金融・経済財政相らに対する質疑を行うことで合意した。与党は、麻生首相が訪米する23日までの採決を見送った。審議時間は25日までで計65時間となり、07年度予算の際の67時間にほぼ並ぶ。
このため、与党側は27日には、予算案を税制関連法案など歳入関連の4法案と一緒に採決したい考えだ。自民党の細田幹事長は22日、青森市で開かれた党青森県連主催のパーティーで、「なんとか今週中に(衆院を)通さなければいけない」と強調した。
これに対し、民主党の山岡賢次国会対策委員長も22日の水戸市での記者会見で、「意図的に引き延ばそうとは思っていないので、今週中には衆院で採決することになる」と述べた。
定額給付金などの財源を確保する08年度第2次補正予算関連法案の参院での採決と衆院での再可決は、3月にずれ込む見通しだ。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090223-OYT1T00007.htm