広島県北広島町職員で芸北高原の自然館主任学芸員の白川勝信さん(36)が、八幡高原の植物を紹介する「花だより」を自費出版した。四季折々の植物のカラー写真を盛り、環境保全の必要性を問い掛ける。
合併で北広島町が誕生した2005年2月以降、町広報誌で連載中の「高原からの花便り」から収録した。早春にコケの上などで咲くショウジョウバカマや盛夏を彩るノカンゾウ、秋のマアザミ、冬鳥が種をついばむイヌザンショウ…。40種の植物を季節の移ろいとともにつづる。白川さんは福岡県出身。広島大在学中、卒論のテーマに湿原保全を選び、北広島町八幡地区をフィールドとした。「湿原の植生調査などを通じ、保全の必要性を痛感した」。大学院を卒業後、2003年4月に自然館に着任。現在は八幡地区に移住し、湿原再生事業や自然観察の企画・運営に取り組む。本はB5判、127ページ。2000円。西中国山地自然史研究会=電話080(6334)8601。
【写真説明】<左>八幡高原の植物を紹介する「花だより」を出版した白川さん<中>ササユリ<右>レンゲツツジ