厚生労働省は23日、刑事事件で有罪が確定するなどした医師と歯科医師計47人への行政処分を決めた。薬害エイズ事件の須山忠和・元ミドリ十字社長(81)は免許取り消し、松村明仁・元厚生省生物製剤課長(67)は医業停止1年。薬害エイズ事件に関連した行政処分は初めて。
同日、医道審議会医道分科会に諮問、答申を受けた。免許取り消しは須山元社長を含め4人、医業停止2年−1カ月が松村元課長を含め37人、戒告が6人。このほか14人が行政処分に当たらない厳重注意となった。ほぼ全員の処分が3月9日に発効する。
厚労省によると、須山元社長は危険な非加熱血液製剤を販売したとして業務上過失致死罪で禁固1年2月の実刑。松村元課長は輸入非加熱血液製剤の危険性を知りながら回収などの措置を取らず、患者を死亡させたとして業務上過失致死罪で禁固1年、執行猶予2年の有罪判決を受けた。