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2009年02月23日(月) 19時34分

遺骨収集を雇用の受け皿に、沖縄 国に要望へ東京新聞

 沖縄戦の激戦地だった那覇市真嘉比の丘陵地で遺骨を収集するボランティア団体「ガマフヤー」(那覇市)は23日、ホームレスの就労・自立支援の「プロミスキーパーズ」(沖縄県西原町)と連絡協議会を24日に設置、失業者雇用の受け皿として遺骨収集を活用するよう国に予算措置を要望していく方針を明らかにした。

 ガマフヤーの具志堅隆松代表(54)は「仕事がなく家庭も崩壊するなど、深刻な状況に陥っている失業者やホームレスの方が増えている。声を上げられない戦没者に(遺骨収集という形で)手を差し伸べることで、経済的に救われる構図を作りたい」と話している。

 具志堅代表によると、プロミスキーパーズのほか、地元の公共職業安定所(ハローワーク)を通じて、遺骨収集に参加するホームレスや失業者を募集することを想定。賃金を国費でまかなうよう要望する。

 真嘉比地区では昨年、ガマフヤーなどによる収集作業で日本兵とみられる遺骨や遺品が相次いで見つかったが、一帯は区画整理事業で道路や宅地の造成工事が進行。ボランティアだけでは収集し切れない状況で、失業者らに加わってもらうことで作業の迅速化を図る狙いもあるという。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022301000746.html