ノースウエスト航空のジャンボ機が乱気流に巻き込まれた事故で、国土交通省は23日、事故後に機内清掃されていたことについて、事故調査の現場保存を妨げる恐れがあったとして同社を口頭で指導した。
国交省とノースウエストによると、機内では着陸後、成田市消防本部がけが人を搬送し、千葉県警が機内を実況見分した。その後、業者が機内清掃に入り、座席や通路のゴミを処理。運輸安全委員会の調査官が調査に入った時には清掃が終わっていた。
運輸安全委は国交省の航空事故認定を受けて調査に入るが、同社のけが人の把握が遅れたため事故認定も遅れたという。
国交省は23日、ノースウエストの安全運航の担当者を呼び、事故後の対処について問いただしたが、同社は、乗客の応対などで現場が混乱し、業者に清掃中止の連絡を取れなかったと釈明、「証拠隠滅や機体を出国させるためではなかった」とした。