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2009年02月23日(月) 16時15分

被害者側が検察より重く“求刑” 札幌、参加制度で東京新聞

 札幌地裁(梶川匡志裁判官)で23日、自動車運転過失致死傷罪に問われた北海道当別町の無職畠中弘明被告(41)の初公判があり、畠中被告の大型トラックにはねられ死亡した江別市の高校生堀井萌香さん=当時(17)=の父親が、被害者参加制度に基づき出廷した。被害者側の代理人弁護士は、検察側の求刑禁固3年6月より重い、懲役5年を求める意見を述べて結審した。

 判決は3月11日。

 検察側は「落ち度のない被害者の命を奪い、直接謝罪もしていない」と指摘。被害者側弁護士は「事故後もトラックを運転し事故を起こしており、遺族の思いを考える人間らしい心情がない」と厳罰を求めた。父親は「私たちは地獄を味わった。娘を返してください」と涙ぐみながら訴えた。

 弁護側は最終弁論で「被告は深く反省している」と執行猶予を求めた。

 検察側の冒頭陳述によると、畠中被告は昨年8月9日、横断歩道を自転車で渡っていた堀井さんを、大型トラックで左折時にはね、死亡させた。事故後も免許が取り消される前に運転し、追突事故を起こし、運転手に2週間のけがを負わせた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022301000438.html