大阪府が所有する土地や建物について、利用されていない物件の売却や貸付料の減免見直しを行うと、約135億円の収入増を見込めることが23日、府の包括外部監査で分かった。橋下徹知事が進める財政再建に向け、監査人が府の財産を調べた。
橋下徹知事は同日、記者団に「(府庁の側に)よほどの反論がない限り、基本的には監査人の意見にのるべきだ」と述べた。
監査結果報告書によると、府が昨年3月末時点で保有し、自治体などへの貸し付けや売却が可能な土地、建物は約4500億円相当に上る一方、不適切な貸付料免除などが多数あった。
例えば、河内長野市に公園用地として無償で貸す土地について、報告書は「貸付料免除は妥当ではない」と指摘。同様の土地計5カ所を売却すれば、約76億円の収入が見込めるとした。
府の出資法人や職員の互助会に無償で建物を貸したケースでは、料金徴収の検討を要求。試算では、すべての減免を見直すと年間収入は約31億円になるが、減免状況は府民には分かりにくいため、補助金支給に改めるよう求めた。