【ドバイ23日共同】アラブ首長国連邦(UAE)を構成する首長国の1つ、ドバイ首長国政府は22日、200億ドル(約1兆8600億円)の政府債を発行し、うち100億ドル(約9300億円)分をUAE中央銀行が引き受けると発表した。金融危機の直撃で資金繰り難に陥ったドバイの救済にUAEが乗り出した形だ。UAE国営の首長国通信などが伝えた。
ドバイ経済は最近数年間、大型開発事業などで急速に拡大してきたが、金融危機の影響で昨年後半からけん引役の不動産価格が急落。信用収縮の影響で資金調達も困難となり、開発資金の大半を融資してきた外国銀行への債務返済が滞る懸念が高まっていた。
発行する政府債は5年物で利回りは4%。ドバイ政府は、政府債発行で「返済義務を果たし、開発事業を継続するために必要な資金が確保される」との声明を発表。デフォルト(債務不履行)に陥る恐れはひとまず遠のいたとみられる。