電機メーカーの労働組合でつくる電機連合は23日、パイオニアと沖電気工業の各労組が、今春闘の「統一闘争」から離脱することを明らかにした。両労組から申し入れがあり、同日開いた中央闘争委員会で了承した。
電機連合によると、両労組は離脱について「会社が重大な局面にあり、統一した闘争態勢を取る状況にない」と説明したという。両労組は電機連合の中核となる「中闘組合」のメンバーで、他社の労使交渉にも影響を与えるのは必至だ。
沖電気の労組は、電機連合の統一要求である4500円の賃上げを求める要求書を会社側にいったん提出。しかし電機連合傘下の他の労組と足並みをそろえてストライキを背景に賃上げを迫る戦術を今後は転換し、賃上げ水準の引き下げなどに応じる方針とみられる。
東芝や日立製作所などの労組は、電機連合の掲げる19日までに会社側に要求書を提出。ただ、パイオニアの労組は要求内容を詰め切れず、提出が遅れていた。