【ニューヨーク22日共同】米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は22日、米政府が米金融大手シティグループの普通株を最大40%まで保有する可能性があると報じた。関係者の話として伝えた。シティは米政府と協議しているが、シティ側は政府の保有を25%程度に抑えたい意向で、合意に至らない可能性もあるという。
合意すれば、政府のシティの経営への関与が強まりそうだ。
政府は昨年、シティの経営再建のため2度にわたって計450億ドル(約4兆2000億円)の公的資金による支援を決め、資本注入の見返りに優先株を取得した。
政府との協議では、大半を議決権のある普通株に転換する案が浮上した。米国では最近、銀行の健全性を示す自己資本比率の目安として、普通株の割合を重視する傾向が強まっている。今回の案では、新たな資本注入は行わない方針。
シティ株は国有化の懸念から急落傾向が続き、先週末に終値が2ドルを割り込んだ。同紙によると、やはり株価が急落している同業のバンク・オブ・アメリカは政府と交渉していないという。