【カイロ23日共同】日本人を含む多くの観光客が訪れるエジプトの首都カイロの観光地ハンハリーリ市場で22日夜、爆発があり、保健省などによると、フランス人女性観光客1人が死亡したほか、フランス人13人とドイツ人1人を含む20人以上が負傷した。被害者の大半が外国人観光客。爆発物を投げ込んだ爆弾テロとみられる。
ハンハリーリは14世紀以来の市場で、現在は観光客向けの土産物、飲食店が密集し、カイロを訪れるほとんどの観光客が立ち寄る人気スポット。在エジプト日本大使館当局者は「現在のところ日本人の死傷者はいない」と述べた。同市場では2005年4月、自爆テロでフランス人ら2人が死亡、約20人が負傷している。
エジプトの中東通信は目撃者の話として、近くのホテルの屋根付近から爆発物が投げ込まれたと伝えた。手りゅう弾による爆発との報道もある。現場付近からは別の爆発物も見つかり、警察当局が処理した。
イスラム過激派に近いとされるザヤト弁護士は中東の衛星テレビ、アルジャジーラで、テロ組織などにより綿密に計画された犯行ではなく、イスラエル軍の攻撃で多数のアラブ、イスラム教徒の同胞が殺害されたことに怒った若者などが欧米への反発から起こした犯行との見方を示した。