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2009年02月23日(月) 15時27分

橋下知事の文学館廃止方針、寄贈者が資料14万点返還要求へ読売新聞

 大阪府の橋下徹知事が府立国際児童文学館(大阪府吹田市)を廃止する条例案を2月府議会に提出することについて、反対する児童文学研究者の鳥越信さん(79)ら3人は、同館に寄贈した資料計約14万点の返還を府に求めることを決めた。

 対象は同館の蔵書約70万点の2割を占め、府立中央図書館(同府東大阪市)に蔵書を移転する予定の府教育委員会は「所有権は府にあり、返還はできない」と困惑している。

 同館は1984年に開館したが、来館者数の不振などを理由に橋下知事が廃止を決定。アニメ映画監督の宮崎駿さんら文化人が存続を要望していた。

 今年1月、鳥越さんらが現地での存続を府に求めた際、橋下知事が「(返還を希望するなら)寄贈資料は返します」と発言したといい、鳥越さんは返還を求める理由について「移転後に、資料が丁寧に管理されるか不安。知事は聞く耳を持たずに移転を強行しようとしている」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090223-OYT1T00665.htm