23日から始まった東京都立高校入試の開始時間が、JR中央線の信号機故障などの影響で、急きょ2時間遅れとなるトラブルが起きた。
都教育委員会によると、都立校入試には、全日制と定時制を合わせ計約4万7208人が出願しており、この日は午前9時から、都内228校で一斉に試験が始まる予定だった。都立校入試で開始時間の一斉繰り下げは初めて。
少なくとも21校では、都教委から時間変更の連絡が間に合わず、当初の予定通り午前9時から試験を始めたが、大半の会場は午前11時に繰り下げた。2教科目から、全会場で開始時間を合わせ、試験が行われた。
これに伴い、午前に国語1教科、午後に数学、英語、社会、理科の4教科が実施される。173校で実施される全日制の入試は、4万2985人が出願(定員2万8693人)しており、出願時の平均倍率は、学区制が廃止された2003年度以来、最も高い1・50倍になっている。合格発表は今月27日。
新宿区の都立新宿高では、受験生約570人のうち、午前8時半の集合時刻に遅れたのは数人程度で、試験の開始予定時間の9時前には全員が着席。受験生は全員、2時間を教室で自習して過ごした。受験生の携帯電話は試験開始前に回収されたため、学校の事務室には、親に試験開始の遅れを伝えようと電話を借りに来た受験生が、10人以上列を作ったという。一方、予定通り午前9時に試験を開始した会場では、問題の漏えいを防ぐため、1教科目の国語の問題用紙を試験終了後に回収した。
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JR東日本によると、23日午前7時47分頃、JR中央線の三鷹駅で信号トラブルが発生、快速の東京—高尾間で50分間運転を見合わせるなど、上下線で計20本が運休、約8万2000人に影響が出た。JR東で原因を調べている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090223-OYT1T00342.htm