「着うたフル」装い１万５０００曲違法配信、被告に有罪判決（読売新聞）

2009年02月23日(月) 12時00分

　携帯電話の「着うたフル」サービスを装った楽曲の違法配信事件で、著作権法違反（公衆送信権侵害など）罪に問われた無職藤本継矢被告（２８）（兵庫県姫路市）の判決が２３日、京都地裁であった。

　坂口裕俊裁判官は「莫大(ばくだい)な広告収入を得たいとの利欲的な動機に酌量の余地はない」として懲役３年、執行猶予５年、罰金５００万円（求刑・懲役３年、罰金５００万円）の有罪判決を言い渡した。

　判決によると、藤本被告は、無職松岡隆司被告（５３）（今月１３日に京都地裁で執行猶予付きの有罪判決）と共謀。２００６年１０月〜昨年９月、自らが管理、運営するサイト「第〈３〉世界」を通じ、葉加瀬太郎さんの「情熱大陸ｗｉｔｈ小松亮太」など３曲を無断で、不特定多数の人がダウンロードできるようにした。

　坂口裁判官は判決理由で、藤本被告がサイトの広告収入欲しさに犯行に及んだと認定したうえで、「被告は首謀者で、１万５０００曲も配信した点から常習性は明らか」と指摘した。