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2009年02月23日(月) 12時35分

シティグループ株、米政府が40%取得交渉…米紙報道読売新聞

 【ニューヨーク=山本正実】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は22日、米政府が、経営不振で株価が急落している米金融大手のシティグループの普通株を最大40%取得する方向で交渉に入ったと報じた。

 実現すれば、シティが一時的に国有化に近い政府の厳しい管理下に置かれることになる。20日のシティ株の終値は18年ぶり安値となる1・95ドルまで下落し、株式市場などでの金融不安の再燃を防ぐため、政府が経営に積極的にかかわり、立て直しを図る狙いがあるとみられる。

 報道によると、交渉は、シティが当局に提案した。米政府はシティの優先株を取得する形で、450億ドル(約4兆2000億円)の公的資金を注入済みで、交渉で、この優先株を普通株に転換して、議決権を得る方向で協議されている。

 シティ側は、政府の出資比率を25%程度に抑えたい考えだが、政府側は、より比率を高めて、影響力を行使したい考えとみられる。

 シティは、米低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」問題に関連して、保有する有価証券などに多額の損失を抱え、経営不振に陥り、米政府から支援を受けた。シティは、再建に向けて、中核事業ではない、傘下の日興コーディアル証券などの売却を検討している。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090223-OYT1T00532.htm