【ソウル=前田泰広】韓国国防省は23日、「2008年版国防白書」を刊行し、この中で、北朝鮮が射程3000キロ以上の新型中距離弾道ミサイルを2007年に実戦配備したことを明らかにした。
米軍基地のあるグアムなどが射程に入ると見られる。
白書では、北朝鮮を「直接的で深刻な脅威」と位置づけ、朝鮮人民軍が前線にゲリラや破壊活動を行う特殊兵6万人を増強し、計18万人を配備したとも指摘。同省関係者は、山が多い韓国の地形を考慮した人民軍が、軽武装の特殊兵を短時間に韓国内に潜入させようとしていると分析している。特殊兵は、原発や都市基盤の破壊を行うとされ、増強は日本にとっても脅威だ。
北朝鮮を「主敵」とする表現は04年版から削除されており、李明博政権になって初となる今回の白書でも使われなかった。