平塚盲学校などの小学生16人が20日、神奈川県平塚市浅間町の市博物館で、宇宙をテーマに作った詩を詠みつなぐ「宇宙連詩」を発表した。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)からの依頼で作詩したもので、発表された詩はDVDに記録され、今年12月、国際宇宙ステーション・日本実験棟「きぼう」に運ばれて、保管されることになっている。
連詩は、日本の伝統文化である連歌・連句を発展させたもので、複数の作者が作った短い詩をつなげていき、長い一つの詩を完成させる。宇宙連詩の普及に努めるJAXAが昨年2月頃、日本プラネタリウム協議会に加盟する市博物館に、作詩への協力を求めた。
同博物館は昨年夏、博物館を見学した平塚盲学校に打診。盲学校は交流のある学校法人・聖ステパノ学園に参加を呼びかけ、盲学校の小学部から3人、近隣の弱視の小学生5人、聖ステパノ学園の小学3年生8人の計16人が連詩作りに参加することになった。
16人は昨年12月12日、平塚盲学校に集まって、1人二つずつ詩を作った。
「空を見上げてみようよ 天の川があるよね キレイだね」(さとる)
「土星ってなんでわっかがあるんだろう わっかがないと どうなってしまうのかな」(ゆき)
「プラネタリウムでお月さまを見たよ のりたかったのにざんねん」(しんたろう)
32の詩が続く宇宙連詩には、「青空の下のわたしたち」というタイトルがつけられた。
この日、博物館のプラネタリウムに集まった小学生たちは、保護者などが見守る中で、自分で作った詩を読み上げた。
座間市から来た小学6年生の岩堀聖(さとる)君(12)は「ぼくの詩が宇宙に運ばれるのはとてもうれしい。宇宙のことをもっと勉強したい」と喜んでいた。