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2009年02月22日(日) 00時00分

区立小中で無償補習読売新聞

大田区 全校に免許持つ「講師」

 大田区教育委員会は新年度から、小中学生の基礎学力定着を図るため、教員免許をもつ「学習指導講師」を全小中学校に配置し、希望者に無償で補習を始める。公立校が学習塾と連携して補習を行う例はあるが、区教委が独自に講師を雇用して実施するのは珍しいという。

 区教委によると、補習の対象は小3以上。小学校で算数、中学校で数学と英語を週4〜12時間程度行うほか、年6回、土曜の午前中も実施するという。

 算数・数学では、到達状況を確認するため、正規の授業の中で、年25〜30回小テストを実施。一定レベルに達しなかった児童・生徒のうち、希望者に補習を受けてもらう。教員や児童・生徒に、どこでつまずいたかを把握してもらうため、オリジナルのチェックシートも配布する。講師によって、指導内容やレベルに差が出ないよう補習専用のドリルで指導するという。

 英語は、希望者に英検4、5級のテキストを無料で配布し、補習に活用する。

 公募する講師は教員免許を取得していることが原則。既卒の教員志望者や退職者ら約200人を雇用し、各校に2〜3人ずつ配置する方針で、新年度予算に事業費約1億1760万円を計上した。

 区教委は「授業につまずいた子に丁寧に指導することで、区内の学力の底上げを図りたい」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20090222-OYT8T00111.htm