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2009年02月22日(日) 00時00分

八王子・八ヶ岳草の根交流読売新聞

イラスト地図、双方で配る
完成間近の八ヶ岳の地図を手にする友さん(左)。小俣社長(右)と松村さんが持つのは八王子の地図

 JR八王子駅北口の靴店「うさぎや」と、山梨県北杜市で絵本専門図書館「えほん村」を運営する絵本作家松村雅子さん(58)が、それぞれの地元のイラストマップを互いの店と施設で配布することになった。うさぎやの小俣能範社長(59)は「地図をきっかけに市民レベルのつながりを作っていきたい」と話している。

 2人の出会いは2006年夏。「うさぎや」の名のモチーフとした江戸時代の僧侶・良寛の長歌「月の兎(うさぎ)」の物語をわかりやすく伝えたいと、小俣社長が松村さんに絵本の制作を依頼したことがきっかけだ。絵本は07年4月に、全国の書店などで発売された。

 小俣社長は約3年前から、同駅周辺の商店マップをほかの商店主らと共同で制作しており、昨秋作った最新版を、松村さんに送った。松村さんは、「WELCOME TO HACHIOJI」と書かれ、イラストとひと言コメントで彩られた地図をすぐに気に入り、“八ヶ岳バージョン”を作ることにした。

 制作にあたったのは、次女でイラストレーターの友さん(23)。八王子の地図に倣って、「WELCOME TO YATSUGATAKE」と書き、イラストだけで表現した。バスルートを中心に、絵本や童話の施設や美術館、牧場や温泉、焼き肉、そば、ケーキといった飲食店などを紹介している。

 八ヶ岳高原は、中央線の小淵沢が最寄り駅で、八王子市など多摩地区からの観光客が多い。松村さんは「『買い物は八王子、疲れたら八ヶ岳へ』となるように、互いに地図を置いてPRできれば」と話している。

 うさぎやでは、八ヶ岳の地図が完成する3月10日ごろから、店舗に設置するという。問い合わせはうさぎや((電)042・627・5550)へ。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20090221-OYT8T01091.htm