ノースウエスト航空ジャンボ機が千葉県銚子沖の上空で乱気流に巻き込まれ、乗客乗員43人がけがをした事故で、負傷者が機体の後部に集中していたことが22日、ノース社の調べで分かった。
同社などの調査に、機長は揺れの大きさを「中程度」と報告。国土交通省運輸安全委員会は、機体後部の揺れが激しい一方で、機長が大きな揺れと感じなかったことが、当初事故を過小評価したことにつながった可能性もあるとみている。
機体の支点は通常コックピットにあるため、乱気流に遭った場合、後部の方が激しく揺れる構造になっているという。機長と負傷した後部座席の乗客らとでは、揺れに体感差があったとみられる。
また同機に乗っていた客室乗務員12人のうち、7人が負傷したため、事故状況の把握に時間がかかったという。負傷した乗客はシートベルトを着けておらず、同委員会はベルト着用サインの点灯時期が適切だったかどうかも調べている。