「春の女神」とも呼ばれるギフチョウが21日、岐阜市大宮町の名和昆虫博物館で羽化し、美しく優雅な羽を披露した。
例年、3月上旬に羽化するが、今年は10日ほど早く、この日は、150匹のサナギのうち3匹が羽化。黄色と黒のまだら模様を基調とし赤、青、オレンジの紋がちりばめられた羽を広げた。名和哲夫館長は「羽化の時期は気温の上昇などに左右される。暖冬の影響では」と話した。
ギフチョウは、アゲハチョウ科で、アゲハより一回り小さい。サナギの期間が10カ月と長く、羽化した姿は3月から4月中旬しか見られず、春の訪れを告げることで知られる。
1883(明治16)年に、現在の岐阜県下呂市金山町で初代館長だった名和靖さんがギフチョウを発見した。
(中日新聞)